こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。
子どものお口の健康が気になるという保護者の方がいるのではないでしょうか。「子どもの歯が虫歯かもしれない」「子どもの虫歯を予防したい」と悩んでいる方も多いはずです。
乳歯には永久歯にくらべて虫歯になりやすいという特徴があります。また、お子さんだけではうまく歯を磨けないことが多いため、虫歯になるリスクも高いです。虫歯を予防するためには、保護者の方による仕上げ磨きや専門家による検診が不可欠といえます。
この記事では、乳歯が虫歯になりやすい理由と乳歯の虫歯の特徴、治療方法などについて解説します。乳歯の虫歯を予防する方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
乳歯が虫歯になりやすい理由
虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が溶ける疾患です。乳歯は、永久歯に比べてエナメル質や象牙質が薄くやわらかいため、酸の影響を受けやすいです。
また、乳歯の奥歯の溝は深く、生えきっていない歯との高低差もあります。食べかすなどの汚れが溜まりやすく、歯ブラシも届きにくいため、虫歯になるリスクも高くなります。
乳歯の虫歯の特徴5つ
乳歯の虫歯には、永久歯とは異なる特徴があります。乳歯の虫歯と大人の虫歯を同様に考えていると、虫歯に気づけず、知らぬうちに進行してしまうかもしれません。乳歯の虫歯の特徴を知ることで、乳歯の虫歯に適切に対応できるようになるでしょう。
乳歯の虫歯の特徴は、以下の5つです。
- 進行が早い
- 痛みをあまり感じない
- 見た目でわかりにくい
- 歯と歯の間にできる
- 前歯の裏側にできる
乳歯のエナメル質や象牙質は未熟なため、虫歯になりやすく進行も早いです。永久歯の場合は虫歯が神経に達するまで1年ほどかかりますが、乳歯の場合は5~6ヵ月で神経に達することもあります。
また、永久歯の虫歯は黒や茶色に変色するのに対し、乳歯の虫歯は白濁する程度です。初期の虫歯ができても、歯科医師でなければ発見するのは難しいでしょう。歯と歯の間や前歯の裏側など、見えにくい箇所に虫歯ができるのも特徴です。
乳歯の虫歯の治療方法と費用[進行段階別]
乳歯の虫歯を放置すると、これから生えてくる永久歯の色や形、歯並びなどに影響することがあります。いずれ抜けてしまうからといって乳歯の虫歯を放置してはいけません。
軽度の虫歯なら、治療による痛みも少ないです。お子さんの負担を減らすためにも、できるだけ早めに治療するべきです。
以下では、乳歯の虫歯の治療方法とかかる費用を進行段階別にご紹介します。費用は3割負担の方の目安となります。治療を受ける際の参考にしてください。
CO:初期の虫歯
COは、歯の表面のエナメル質がわずかに溶けた状態です。痛みなどの症状が現れることはありません。
この場合は、歯科医院にてフッ素を塗布したり、自宅でフッ素入りの歯磨き粉を使用してしっかりと歯磨きをしたりすることで、再石灰化を促します。費用は、1,000円〜2,000円程度です。
C1:エナメル質の虫歯
C1は、エナメル質がさらに溶かされた状態です。この場合は、虫歯の部分を削って、歯科用プラスチックのレジンを詰める治療を行います。費用は、1,000円〜3,000円程度です。
C2:象牙質の虫歯
C2は、虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで進行した状態です。虫歯が象牙質にまで進行すると、冷たいものや甘いものを口にしたときにしみることがあります。
この場合も、虫歯部分を削ってレジンを詰めます。歯を大きく削った場合には、型取りをして詰め物をするケースもあるでしょう。費用は、3,000円〜5,000円程度です。
C3:神経にまで達した虫歯
C3は、虫歯が神経にまで進行した状態です。虫歯が神経にまで進行すると、激しい痛みを感じるようになります。
この状態にまで虫歯が進行した場合は、歯の神経を除去する根管治療が行われるケースが多いです。場合によっては、神経の一部を残す治療を行うケースもあります。費用は、5,000円〜10,000円程度です。
C4:歯の根にまで達した虫歯
C4は、虫歯が歯の根にまで進行した状態です。この場合は、歯を残すことが難しいため、抜歯をするケースがほとんどです。その後、永久歯が生えるスペースを確保する治療を行う場合もあるでしょう。費用は、3,000円〜7,000円程度です。
乳歯の虫歯を予防する方法
乳歯の虫歯を予防する方法は、以下のとおりです。
毎日ていねいに歯磨きをする
虫歯を予防するためには、毎日のていねいな歯磨きが欠かせません。お子さん自身が正しいブラッシングの仕方を身につけることも大切ですが、保護者の方が正しい仕上げ磨きの方法を学ぶことも重要です。
正しいブラッシングの仕方がわからない場合は、歯科検診の際に歯科医師や歯科衛生士から指導を受けましょう。
保護者の方による仕上げ磨きは、虫歯を発見するきっかけにもなります。小学校に入学する頃に仕上げ磨きをやめる方が多いですが、仕上げ磨きは9~10歳まで行うことが推奨されます。また、歯磨きを面倒くさがったり、嫌がったりするお子さんは多いです。
しかし、歯磨きによる口内のケアは生涯にわたって行う必要があります。キャラクターの歯ブラシや味のついた歯磨き粉を使用するなど、楽しみながら歯磨きができるように工夫しましょう。
間食は時間を決める
甘いお菓子や飲み物に含まれる糖分は虫歯菌の好物です。虫歯菌が糖を分解し、酸が生成されると、歯が溶けて虫歯となります。時間を決めずにダラダラとおやつを食べていると歯が酸にさらされる時間が長くなるため、虫歯になるリスクが高まります。
しかし、虫歯を予防するためには、食べる時間をきちんと決め、長時間食べ続けないようにすることが大切です。
定期検診を受ける
乳歯は虫歯になりやすく、また症状が現れにくいため発見しづらいです。虫歯を予防するだけでなく、早期に発見するためには、定期的に歯科医院で検診を受けることが欠かせません。
仮に虫歯が見つかったとしても、初期のうちに治療を受けられれば、簡単な治療で済み、永久歯に影響が及ぶことはほとんどないでしょう。定期検診では、虫歯の有無を確認してもらえるだけでなく、歯並びや噛み合わせのチェックもしてもらえます。
歯科医院に早いうちから慣れておけば、治療が必要になったときでもお子さんへの負担が少なく済むでしょう。歯が生えはじめる6ヵ月ころから歯科医院で検診を受けるとよいでしょう。
フッ素を塗布する
フッ素塗布は、虫歯の予防に効果的です。フッ素には、歯質を強化したり、歯の再石灰化を促したりする作用があります。また、虫歯菌の活動を抑えられるのもフッ素の特徴です。
フッ素の効果は約3ヵ月持続するので、その頻度でフッ素塗布を受けることが推奨されます。自宅で歯磨きする際に、フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、より虫歯になりにくい口内環境に整えることができるでしょう。
シーラントで溝を埋める
シーラントとは虫歯を予防する処置の一つで、虫歯ができやすい溝をプラスチック樹脂で埋める方法です。
歯の溝をプラスチック樹脂で埋めることで、食べかすなどの汚れが溜まりにくくなるため、虫歯になるリスクを減らせます。また、シーラントにはフッ素が含まれており、虫歯菌の活動も抑制してくれます。
ただし、シーラント処置を受けたからといって虫歯を完全に予防できるわけではありません。毎日しっかりと歯磨きをすることと同時に、定期的に歯科検診やフッ素塗布を受けることも重要です。
まとめ
乳歯はエナメル質や象牙質が薄く、虫歯菌が出す酸の影響を受けやすいといわれています。そのため、乳歯は虫歯になりやすく進行が早いのです。
また、乳歯の虫歯は見えづらい箇所にできることが多く、また目で見て発見しにくいです。歯科医師でなければ初期の虫歯を発見するのは難しいでしょう。気がついたときには虫歯が進行していたということもありえます。
乳歯の虫歯を予防するためには、普段からていねいに歯磨きをすることと定期的に検診を受けることが非常に重要です。定期的に検診を受けていれば、初期の段階で虫歯を発見できるでしょう。早い段階で歯科医院に慣れ、お子さんに歯の大切さを理解してもらうことも大切です。
乳歯の虫歯にお悩みの方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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