こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。
受け口は、大人になってからでも矯正治療で改善できるのか気になってはいませんか。受け口を放置していると、見た目の問題だけでなく、発音や咀嚼機能への影響、顎関節への負担など、さまざまなリスクが生じます。仕事や私生活に支障をきたすケースも少なくありません。
この記事では、大人になってからでも受け口の矯正はできるのか解説します。受け口を放置するリスクや矯正方法についても解説しますので、矯正を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
受け口とは
受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指し、専門的には反対咬合と呼ばれます。
受け口は、見た目だけでなく発音や咀嚼機能への影響、顎関節への負担など、さまざまな問題を引き起こします。原因は人によって異なり、骨格的な要因や歯並びのズレ、幼少期の癖が影響していることもあるでしょう。
また、大人になってから受け口が気になるようになったという方も少なくありません。成長とともにあごの形が変わることや、歯の摩耗や抜歯などが影響して、受け口が目立ってくるケースもあるのです。
受け口は放置せずに歯科医院で相談することが重要です。矯正治療というと子どものときに行うというイメージがあるかもしれませんが、最近では大人の矯正が一般的になってきました。
受け口に関しても、年齢に関係なく改善することは可能です。治療方法や期間は個々の症状により異なりますが、しっかりと診断を受けたうえで、自分に合った方法を選択することが大切です。
受け口になる原因
ここでは、受け口になる原因を解説します。
遺伝的要因
遺伝によって受け口になることがあります。両親や祖父母に受け口の方がいると、その特徴が遺伝する可能性があるのです。これは、思春期の成長期に顕著になることが多いです。骨格的な問題が原因の場合、歯並びだけでなく顔の輪郭にも影響が現れます。
両親や祖父母に受け口の方がいる場合は、注意深く見守る必要があるでしょう。
後天的要因
遺伝だけでなく、生活習慣や環境要因も受け口の原因になります。以下に、後天的な要因をご紹介します。
悪習癖
子どものころに行っていた癖が原因で受け口になることがあります。例えば、舌を前に出す癖や、指しゃぶりの癖があると、下の歯が前方に押し出されて受け口になる可能性があるのです。また、鼻ではなく口で呼吸する習慣も、あごの発達に悪影響を及ぼすといわれています。
柔らかいものが中心の食生活
柔らかいものばかり食べていると、あごの発達に悪影響を与える可能性があります。あごは噛む刺激が加わることで成長が促進されるため、成長期における咀嚼不足は適切な発達を妨げる可能性があるのです。
外傷による影響
事故やスポーツなどで、あごに強い衝撃を受けると、あごの成長に影響を与えることがあります。これによって、受け口になる可能性もあるのです。そのため、あごに強い衝撃を受けた際は歯科医院で検査を受けたほうがよいでしょう。
受け口のまま放置すると
受け口は単なる見た目の問題と思われがちですが、放置すると様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。ここでは、受け口を放置せずに早めに対処したほうがよい理由について見ていきましょう。
咀嚼機能が低下する
受け口の状態では、上下の歯が正しく噛み合わないため、食べ物を十分に噛み砕くことが難しくなります。食べ物を十分に噛めず、大きいまま胃に送られると、消化器官に負担がかかり消化不良を引き起こす可能性があるでしょう。
発音しにくくなる
受け口は発音にも影響を与えます。下顎が前に出ていることで、舌の動きが制限されるためです。特に、さ行・た行が不明瞭になりやすいでしょう。
発音の問題はコミュニケーションの障害となり、社会生活において影響を及ぼすことがあります。人前で話す機会の多い職業の方には大きな悩みとなるケースも少なくありません。
顎関節に負担がかかる
噛み合わせが悪いと、顎関節に過度な負担をかけます。これによって、口をあけるときに顎が痛んだり音がなったりする顎関節症の症状が現れることがあるのです。また、頭部や首・肩の筋肉の緊張につながるため、頭痛や肩こりなど全身に不調が出ることもあります。
歯が摩耗する
受け口では歯と歯が正常とは異なるかたちで接触するため、特定の部位に過度な力がかかります。これにより、特定の歯が摩耗する可能性があるのです。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
受け口の場合、口をとじられず、口呼吸になることがあります。これによって、口の中が乾燥すると細菌が繁殖して虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。
見た目がコンプレックスになる
受け口の場合、下顎が前方に突出して見えることがあります。また、下唇が上唇より前に出ていたり、顔の下部が前に突き出たように見えたりすることで、見た目にコンプレックスを抱く方もいるのです。
これによって自信を失い、人前で笑うことを躊躇する方も少なくありません。見た目の悩みは心理的な負担となり、社会生活の質にも影響を与えることがあります。
大人でも受け口矯正はできる?
大人だから矯正は無理なのではと思われている方も多いかもしれません。
しかし、受け口の矯正は大人になってからでも十分に可能です。骨の成長段階にある子どもと治療方法や治療期間は異なりますが、年齢を理由に諦める必要はないといえるでしょう。
近年では、大人の矯正治療を希望する患者さんが増加しており、それに伴って治療技術も進化しています。見た目を気にせずに取り組めるマウスピース矯正など、ライフスタイルに合った治療法も選べるようになりました。
注意点として、子どもの場合は骨の成長を利用できますが、大人の場合は骨の成長が完成しているため、主に歯の位置を動かす治療が中心になります。そのため、骨格に問題があって受け口になっている場合には、外科手術を併用するケースもあるのです。
歯科医師に相談のうえ、ご自身のライフスタイルや口腔内の状態に合った治療法を選択しましょう。
大人の受け口を矯正する方法
大人の受け口を矯正する方法にはいくつかあります。ここでは、代表的な治療法をご紹介します。
ワイヤー矯正
もっとも一般的な矯正方法で、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取りつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かしていきます。
ワイヤー矯正は矯正力が強く、幅広い症例に対応できる点が特徴として挙げられます。歯の動きを精密に調整できるため、受け口のような複雑な症例にも対応可能です。
しかし、口をあけたときに装置が目立ちやすい点、食事や歯磨きのときに装置を取り外すことができない点はデメリットといえます。審美性が気になる方は、セラミック製のブラケットを選ぶとよいでしょう。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく治療法です。使用するマウスピースは取り外しが可能で目立ちにくいことから、人気があります。装置を取り外して食事や歯磨きができるため、矯正中もお口の中を清潔に保ちやすいです。
ただし、マウスピースの装着時間を守らないと効果が出にくいです。また、重度の受け口には不向きな場合もあるため、適応となるかは歯科医師に相談しましょう。
外科的矯正
重度の受け口で骨格的なズレが大きい場合には、外科手術が必要になることもあります。外科的矯正では、骨格の問題を改善できるため審美面はもちろん、噛み合わせの改善も可能になります。
ただし、手術を伴うことから身体的に負担がかかる点や回復に時間がかかる点がデメリットとして挙げられるでしょう。なかには、健康保険が適用されるケースもあるため、事前に歯科医師に確認してください。
大人の受け口矯正にかかる費用
一般的な大人の受け口矯正では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正が用いられます。ワイヤー矯正の費用は60万〜150万円ほど、マウスピース矯正の費用は60〜100万円ほどです。歯並びの状態によっても費用は変動するため、見積もりを出してもらうと安心です。
また、診断料や調整料、保定装置代などが別途かかることが多いため、トータルでどれくらいの費用になるかを事前に確認しておきましょう。なお、大人が受け口を矯正する場合、保険が適用されないケースがほとんどです。
しかし、顎変形症と診断されて外科手術を行う場合には、保険適用の対象となることもあります。分割払いやデンタルローンに対応している歯科医院もありますので、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
大人になってからでも受け口の矯正は可能であり、早めに治療を始めることで多くのリスクを回避できます。受け口を矯正することで見た目を改善できるだけでなく、咀嚼機能の改善やあごの痛みの軽減にもつながるでしょう。
受け口を矯正する方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正、外科的矯正などがあります。歯科医師に相談のうえ、ご自身に合った治療法を選択しましょう。
歯列矯正を検討されている方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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