こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。
子どもの虫歯は進行が早く、気づいたときにはすでに大きな穴が空いていることも珍しくありません。乳歯はいずれ生え替わるからと放置すると、永久歯の成長や歯並びに悪影響を与える可能性があります。
子どもの歯は、構造や治療の進め方が大人の歯とは異なるため、適切な対応が求められます。
この記事では、子どもの虫歯治療の基本的な流れや治療法の種類、治療を受ける際の注意点についてわかりやすく解説します。
子どもの虫歯の特徴
子どもの虫歯は、大人の虫歯とは異なる特徴を持ちます。ここでは、子どもの虫歯に特有の点について、詳しく解説していきます。
歯質がやわらかく虫歯が進行しやすい
乳歯や生えたばかりの永久歯は、エナメル質や象牙質が薄く構造が未熟です。そのため、虫歯菌が出す酸に弱く、虫歯の進行が早いという特徴があります。ごく小さな初期虫歯でも、短期間で神経にまで達するリスクがあるため、早めの発見と治療が重要です。
自覚症状が出にくく気づきにくい
子どもは痛みの変化に鈍感だったり、違和感をうまく言葉で伝えられなかったりすることがあります。そのため、虫歯がかなり進行してから発見されるケースも少なくありません。保護者が仕上げ磨きを通して日々の変化を観察し、定期的な歯科検診を受けることが大切です。
虫歯による生活への影響が大きい
虫歯の痛みにより、食事がしにくくなったり、集中力が低下したりすることがあります。特に、就学前や小学校低学年の子どもにとって、虫歯による不快感は学習や発育にも影響を与える可能性があるため、軽視できません。
子どもの虫歯を治療する方法
子どもの虫歯は進行が早く、自覚症状が出にくいため、気づいたときには治療が必要な状態になっていることもあります。以下に、子どもの虫歯に対する一般的な治療法について解説します。
初期虫歯の場合の対応
虫歯がごく初期の段階であれば、削らずに経過観察や予防処置で対応することがあります。フッ素塗布によって歯質の再石灰化を促すことで、自然治癒が期待できる場合もあります。毎日の歯磨き指導や食生活の見直しも含め、生活習慣の改善が重要です。
小さな虫歯の治療
初期虫歯が進行して穴が開いた場合には、虫歯の部分を取り除いてレジンと呼ばれる樹脂で詰める治療を行います。乳歯の構造は脆いため、虫歯の進行状況を慎重に見極めながら、必要最小限の処置で済ませることが目標です。
子どもが怖がらないよう、治療中は優しい声かけや休憩を挟むなど、配慮しながら進めます。
虫歯が神経に達した場合の治療
虫歯が歯の内部の神経にまで及んでいる場合には、神経を部分的または全体的に除去する治療が必要になります。乳歯の場合は乳歯用の根管治療(根っこの治療)を行い、感染を取り除いたあとに薬剤を詰め、歯の形を回復させる処置をします。
治療後には銀歯や白い被せ物を装着して、噛む機能や見た目を整えます。
虫歯の進行が著しい場合
虫歯が重度で歯の根まで感染しているような場合、やむを得ず抜歯となるケースもあります。
抜歯後には、噛み合わせや歯並びに影響が出ないよう、スペースを確保する保隙装置(ほげきそうち)を使用することが多いです。永久歯が正しく生えてくるようサポートする役割を担います。
治療後のフォロー
治療が終わったあとの継続的なフォローも、再発防止には欠かせません。定期的に歯科医院で経過を観察し、フッ素塗布やクリーニングを受けることで、虫歯の再発リスクを下げられます。
また、日常の歯磨きが適切に行えているかどうかを確認し、必要に応じて歯磨きの指導を継続することも大切です。
乳歯の虫歯を放置してはいけない理由
いずれ抜ける歯であっても、乳歯の虫歯を放置すると口の中だけでなく全身の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早期の対応が大切です。以下に、乳歯の虫歯を放置してはいけない理由について解説します。
永久歯の発育や歯並びに悪影響を及ぼす
乳歯の虫歯が進行すると、その下で成長している永久歯の芽に影響を与える可能性があります。乳歯の根に感染が及ぶと、永久歯の形態異常やエナメル質の形成不全を引き起こすことがあります。
また、乳歯が早く抜けると、その空いたスペースに周囲の歯が移動し、永久歯の正しい位置への萌出を妨げる原因にもなります。結果として、将来的に歯並びや噛み合わせの不正につながるおそれがあります。
噛む力が弱まり、成長や発達に影響する
乳歯の虫歯が進行して痛みが生じると、噛むことを避けるようになり、食べ物を十分に咀嚼できなくなります。噛む刺激は顎の成長を促すため、食事内容や咀嚼回数が減ることで顎の発達が不十分となり、顔貌のバランスや永久歯の生え方に影響するかもしれません。
さらに、栄養摂取が偏ることで、全身の発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。
感染が全身に広がるリスクがある
虫歯は単に歯の問題にとどまらず、重症化すると顎の骨や周囲の組織に炎症が広がるケースもあります。小児は免疫力が不安定であるため、歯の感染が体全体に及ぶリスクが大人より高いとされています。
発熱や顔の腫れといった全身症状が現れることもあり、放置することで医療機関での緊急対応が必要になる可能性もあります。
痛みや恐怖心で歯科への苦手意識が定着する
虫歯の放置により痛みが強くなると、治療時に痛みを伴いやすくなります。歯医者は怖い場所という印象が根づくと、将来にわたって歯科への苦手意識が続き、定期検診や予防処置を避けるようになるおそれがあります。
これは、結果的に虫歯や歯周病のリスクを高める要因ともなりかねません。
健康的な生活習慣の確立に影響を及ぼす
虫歯が原因で食事を避けたり、睡眠が妨げられたりすると、子どもの生活リズムにも悪影響を及ぼします。食べる楽しみを感じにくくなることや、夜間の痛みで眠れない状態が続けば、日中の集中力や機嫌にも影響が出る可能性があります。
乳歯の健康を守ることは、心身の健やかな成長を支えるうえでも非常に重要です。
虫歯になるのを防ぐためには
ここでは、虫歯を予防するために意識すべきポイントを詳しく解説します。日々の習慣を見直すことで、虫歯のリスクを大きく減らせます。
毎日の歯磨きを丁寧に行う
虫歯予防の基本は、丁寧な歯磨きです。食後に歯垢(プラーク)を残さず落とすことが、虫歯の原因菌の繁殖を防ぎます。就寝中は唾液の分泌が減るため、就寝前の歯磨きは念入りに行うことが大切です。
小さな子どもの場合は、自分で歯磨きが難しいため、保護者による仕上げ磨きが効果的です。仕上げ磨きでは、奥歯の溝や歯と歯ぐきの境目を意識して磨くとよいでしょう。
食生活を見直す
砂糖を多く含む食品や飲み物は、虫歯菌のエサとなり、酸を発生させて歯を溶かします。甘いお菓子やジュースなどを頻繁に摂る習慣があると、虫歯のリスクは高まります。
一方で、よく噛んで食べる食材や、唾液の分泌を促す硬い食品は、口腔内を清潔に保つ手助けをしてくれます。規則正しい食事のリズムを整えることも、口内環境の維持に大切です。
フッ素を活用する
フッ素には歯の表面を強くする効果があり、虫歯になりにくい環境をつくるのに役立ちます。フッ素配合の歯磨き粉を使用するほか、歯科医院でのフッ素塗布も効果的です。
特に、歯の表面が未成熟な子どもにとって、定期的なフッ素の補給は虫歯予防に大きなメリットがあります。家庭用のフッ素ジェルを使用する場合は、年齢に応じた濃度や使用量を歯科医師に相談してみましょう。
定期的に歯科検診を受ける
虫歯は初期段階では症状が現れにくいため、気づいたときには進行していることもあります。定期的に歯科検診を受けることで、虫歯の早期発見・早期治療が可能になります。
また、検診では歯磨きの癖や磨き残しの箇所を指摘してもらえるため、正しいケアの習慣づけにもつながります。小さなうちから歯科医院に通う習慣を持つことで、歯に対する意識が高まり、予防へのモチベーションも高まるでしょう。
まとめ
子どもの虫歯は進行が早く、放置すると永久歯の形成や歯並びに悪影響を与える可能性があります。乳歯だからと軽く考えず、早期発見・早期治療が重要です。
また、子ども特有の虫歯の進行や治療法を理解し、年齢や性格に合った丁寧な対応が求められます。虫歯が進んでしまう前に、定期検診や日々のケアで予防を徹底することが大切です。歯科医院との信頼関係を築きながら、無理なく治療に向き合う体制を整えておきましょう。
子どもの虫歯が不安な方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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