こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。
「奥歯に入れ歯は必要なの?」「奥歯の入れ歯の種類にはどんなものがある?」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。奥歯に入れ歯を入れることには、メリットもデメリットもあるため、両方を理解した上で使用する必要があります。
本記事では、奥歯を入れ歯で補う必要性やメリット・デメリットについて解説します。また、奥歯を失った際の入れ歯以外の治療法などもご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
奥歯に入れ歯は必要?
歯の平均寿命は約50~65年と言われていますが、中でも奥歯は寿命が短く前歯よりも10年以上も早く抜けるとされています。「他の歯はしっかりと生えそろっているから大丈夫だろう」と放置する方もいますが、奥歯がないまま放置すると様々なリスクを伴います。
奥歯がないまま放置するリスク
奥歯を失ったまま補わないでいると生じる主なリスクは、以下のとおりです。
食べ物をうまく噛めなくなる
奥歯は、食べ物を噛むために非常に重要な歯です。奥歯を1本失うと、噛む力は通常の半分程度にまで低下するといわれています。
また、奥歯は食べ物を噛むだけでなく、すり潰す役割も担っています。奥歯で食べ物を細かくしてから飲み込むことで、消化や吸収が円滑に行われるようになります。そのため、奥歯を失うと咀嚼が不十分なまま食べ物を飲み込み、消化器官に負担をかける原因にもなるのです。
発音が悪くなる
奥歯を失うと、発音に影響を及ぼすこともあるでしょう。噛み合わせの変化によって舌や頬の筋肉の位置も変わり、話しにくくなることがあるのです。
また、奥歯がないと隙間から空気が漏れ、発音が不明瞭になる可能性もあります。特に、ラ行をうまく発音できなくなることが多いです。
歯並びや輪郭に影響する
長期間奥歯が無い状態を放置すると、歯並びや顔の輪郭にも影響が出るとされています。
奥歯が無くなればその分スペースが空き、そこに隣接した歯が移動し歯並びが乱れるのです。また、奥歯で咀嚼できないため、頬の筋肉が衰えて輪郭が内側に寄り、こけて見えることもあるでしょう。
奥歯があるほうでのみ咀嚼し、輪郭に左右差が出る恐れもあるため、見た目に大きな影響を与える可能性があります。
瞬発力や記憶力が悪くなる
奥歯を失うと、瞬発力や記憶力にも影響するとされています。重いものを持つ時やスポーツをする時、奥歯を食いしばることで瞬発力が生まれますが、奥歯がないと食いしばれず力を発揮できません。
また、奥歯が無いと咀嚼による刺激が脳に伝わりにくくなり、記憶力も低下するとされています。
奥歯の入れ歯の種類
奥歯に使用する入れ歯には、様々な種類があります。ここでは、それぞれの入れ歯の特徴と費用について解説します。
レジン床義歯
レジン床義歯は、歯茎に接する部分がレジン(歯科用プラスチック)でできている入れ歯です。保険が適用されるため安く作成することができ、3,000円〜1万5,000円程度が目安とされています。
レジンは加工しやすく、微調整しやすい点もメリットと言えるでしょう。
ただし、レジンの場合は金属よりも厚く作る必要があるため、装着時に違和感を覚えやすいです。また、耐久性が他の入れ歯と比べて劣るため、メンテナンスや作り直しが必要になる頻度が高いでしょう。
金属床義歯
金属床義歯は、粘膜に接する土台の部分に金属を使用している入れ歯です。金属のため強度が高く耐久性に優れており、薄く作成できます。装着時の違和感が少なく、発音や食事もしやすいでしょう。
また、金属は熱伝導性が高く、飲食物の温かさや冷たさが伝わりやすいため、食事を楽しめる点も特徴の一つです。
ただし、金属を使用するため、金属アレルギーがある方は使用できません。金属床義歯の部分入れ歯の費用の目安は、30〜60万円程度です。
シリコーン義歯
シリコーン義歯は、粘膜に接する部分に柔らかいシリコーン素材を使用した入れ歯です。シリコーンは弾力性があり、装着時に歯茎への圧力を緩和するため、痛みや圧迫感が軽減されるという特徴があります。
また、密着性が高くフィットしやすいので、着用時の違和感が少ないという点もメリットです。
ただし、シリコーン義歯は他の義歯と比べて汚れがつきやすいため、日々のケアが重要です。シリコーン義歯の部分入れ歯の費用相場は、20万円前後です。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、金属の留め具(クラスプ)を使用せず、代わりに特殊な樹脂素材を使用する入れ歯です。そのため、見た目が自然で、入れ歯であることが気づかれにくい点が大きなメリットです。
また、素材が柔軟で歯茎にフィットしやすいため、装着時の違和感が少なく快適に使用できることも特徴に挙げられます。
しかし、ノンクラスプデンチャーは耐久性が低く寿命が2〜3年程と短いので、定期的に作り替える必要がある点はデメリットでしょう。ノンクラスプデンチャーの費用相場は、15~30万円ほどです。
奥歯に入れ歯を入れるメリットとデメリット
ここでは、奥歯を入れ歯で補うメリットやデメリットを解説します。
メリット
奥歯に入れ歯を入れるメリットは、前述した奥歯を失うことで想定されるリスクを回避できる点です。
奥歯を失うと、短期間でも食事や発音、瞬発力などの日常生活に影響を及ぼします。歯並びや顔立ち、記憶力などにも影響を及ぼすので、できるだけ早く補うことが大切です。
また、奥歯を補う他の治療方法には、インプラントやブリッジも挙げられますが、保険適用の入れ歯の場合はそれらと比較すると安価に作成できます。金銭的な負担が少ない点もメリットでしょう。
さらに、入れ歯は取り外しが可能なため、目視しながら汚れを落とすことができます。清掃しやすく、清潔な状態を保ちやすいことはメリットと言えます。
デメリット
奥歯に入れ歯を入れるデメリットは、違和感を覚えることがある点です。特に初めて部分入れ歯を装着した際は、違和感を覚えやすいでしょう。
また、保険の部分入れ歯の場合は隣接する歯に金具をかけて固定します。そのため、ダメージが加わりやすい点はデメリットと言えます。
入れ歯がしっかり固定されていないと、会話や食事の際にズレたり外れたりすることもあります。種類によっては定期的なメンテナンスや調整が必要になる点も、デメリットでしょう。
奥歯を失った場合の入れ歯以外の治療方法
奥歯を失った場合の治療方法は、入れ歯以外にも様々な方法があります。奥歯を失った際の入れ歯以外の治療法は、次の通りです。
インプラント
インプラントとは、人工歯根を顎の骨に埋入し、その上に人工の歯をかぶせる治療法です。顎の骨に歯根の代わりになるインプラントを埋入しているため、天然歯と同じくらいしっかりと噛める点が特徴に挙げられます。
また、インプラントの上に被せる人工歯には、セラミックやジルコニアなどの審美性や耐久性の高いものが使用されることが多いです。そのため、自然な見た目の歯を長く使用できるでしょう。
ただし、外科手術が必要なため、身体への負担は大きいです。口腔内や全身の健康状態によってはインプラントができないこともある点は、デメリットかもしれません。
ブリッジ
ブリッジとは、抜けた箇所の両隣の歯に金具をかけて橋渡しをするように被せ物をして固定し、歯を補う方法です。ブリッジは使用する素材によっては保険適用となり、保険適用の場合は、欠損歯1本あたり2〜3万円程度が費用の目安とされています。
入れ歯より安定感がありインプラントより安価ですが、ブリッジは欠損部の両隣の健康な歯を削る必要があります。削った歯は再生できませんので、歯を削ることに抵抗がある方には向いていないかもしれません。
まとめ
奥歯は咀嚼以外にも様々な役割を担っているため、奥歯が無くなると日常生活や見た目に影響を及ぼすことがあります。そのため、奥歯を失ったらなるべく早く補うことが求められます。
奥歯は噛むときに力がかかる部分なので、入れ歯の種類によっては違和感が生じるかもしれません。自費の入れ歯にすると費用は高くなりますが、保険適用のものよりも審美性や機能性に優れた物を作成できます。
費用や見た目、機能性など様々な面を考慮したうえで歯科医師と相談し、ご自身にあった部分入れ歯を選択しましょう。
奥歯の補綴治療を検討されている方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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