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重度の歯周病とは?治療法と進行を防ぐためにできること

2025年12月25日

こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。

重度の歯周病とはどのような状態か考えるイメージ

歯周病は日本人の多くが抱える口腔内のトラブルの一つであり、放置すると歯を失う原因にもなります。特に歯周病が重度の状態にまで進行すると、日常生活や全身の健康にまで悪影響を及ぼす可能性があるため、早期に治療を受けることが大切です。

今回は、重度の歯周病とはどのような状態か、どのように治療するのか解説します。歯周病の進行を防ぐためにできることもご紹介しますので、歯周病の症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

重度の歯周病とはどのような状態?

歯ぐきが下がった重度の歯周病

歯周病は、歯を支えている歯ぐきや骨に炎症が起こる病気です。歯周病が進行して重度になると、見た目にも口の中の状態にも大きな変化が起こります。

軽い段階では歯ぐきが赤く腫れたり、歯みがきのときに血が出たりする程度で済みますが、重度になると状況は一変します。歯を支えている骨(歯槽骨)が溶かされ、歯がグラグラと動くようになったり、最悪の場合には自然に抜けたりすることもあるのです。

また、歯ぐきが大きく下がることで歯が長く見えたり、歯と歯の間にすき間ができたりするため、見た目にも影響が出ます。口の中がネバつく、口臭がきつくなるといった不快な症状が現れることもあります。

さらに、重度の歯周病は全身の健康にも影響を与えることがわかってきています。歯周病菌が血管に侵入し、全身を巡ると、糖尿病や心臓病、脳梗塞などの深刻な疾患を引き起こすリスクが高まるのです。

歯周病はただの歯ぐきの病気と思わず、全身の病気とつながっていることを理解しておきましょう。

重度の歯周病の治療法

重度の歯周病を治療する歯科器具

進行した歯周病は、歯みがきや通常のクリーニングだけでは改善が難しく、専門的な治療が必要です。歯周病が重度の状態にまで進行すると、歯を支える骨が大きく失われているため、セルフケアだけでは改善できません。このような状態では、歯科医院での本格的な治療が必要です。

ここでは、重度の歯周病に対して行われる主な治療法について、わかりやすくご紹介します。

スケーリング・ルートプレーニング

スケーリング・ルートプレーニングは、歯と歯ぐきの間にたまった歯石や汚れを取り除く基本的な治療です。

まずスケーリングは、歯の表面や歯ぐきの中にたまった歯石を専用の器具で削り取る処置です。そしてルートプレーニングは、歯の根の表面をなめらかに整えて、汚れや細菌が付きにくい状態にします。

これらを合わせて行うことで、歯ぐきの炎症を抑え、歯周病の進行を食い止める効果が期待できます。処置には必要に応じて麻酔を使うこともあり、痛みや不快感をできるだけ軽減します。

ただし、歯ぐきの奥深くまで汚れがたまっている場合には、この治療だけでは十分でないこともあります。

歯周外科治療

歯ぐきの奥深くまで汚れや感染が広がっている場合には、外科的な治療が必要になります。

歯周ポケットが深くなっている場合や、歯を支える骨の大きな損失がある場合には、外科処置によって歯ぐきを開き、直接治療を行います。代表的な治療にはフラップ手術と歯周組織再生療法があります。以下にそれぞれ詳しく解説します。

フラップ手術

フラップ手術は、歯茎を切開して歯根を露出させ、直接的に歯石や感染組織を取り除く方法です。この処置により、歯周ポケットの深さを改善し、歯周組織の健康状態を回復させる効果が期待できます。

術後は縫合して歯茎を元の位置に戻し、数週間の治癒期間を経て歯茎の状態が安定していきます。

ただし、すでに骨の喪失が大きい場合には、次に解説する歯周組織再生療法を併用することが検討されます。

歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は、失われた歯槽骨や歯根膜などの歯周組織を再生させることを目的とした先進的な治療法です。

治療には、エムドゲインという薬剤や、人工の骨の材料、メンブレンと呼ばれる再生を助ける膜などが使われます。これらの材料を使って、歯のまわりに再び健康な組織ができるように働きかけます。

歯周組織再生療法はすべてのケースに適応できるわけではなく、歯や骨の状態によっては効果が得られにくいこともあります。

しかし、条件が整えば、抜歯せずに歯を残せる可能性が高まります。

定期的なメンテナンス

治療が終わっても油断は禁物です。歯周病の再発を防ぐためには、定期的なケアとチェックが欠かせません。

歯周病は再発しやすい病気です。せっかく治療しても、その後のケアが不十分だと、すぐにまた悪化することがあります。そこで大切になるのが、歯科医院でのメンテナンスです。

定期的に歯科医院で歯ぐきの状態をチェックしてもらうことで、早期発見と早期対応が可能になります。また、正しいブラッシングや生活習慣についてのアドバイスを受けることで、予防意識も高まります。

歯周病が進行するのを防ぐためにできること

歯周病が進行するのを防ぐためにビタミンCを摂るイメージ

歯周病は日々のちょっとした習慣の積み重ねによって、進行を防ぐことができます。歯周病は、一度進行すると自然には治りません。

しかし、毎日の生活のなかでいくつかのポイントを意識すれば、進行を食い止めることが可能です。ここでは、誰でもすぐに始められる予防方法をご紹介します。

しっかり歯磨きをする

歯周病を防ぐための基本は、正しい歯みがきです。特に歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットにたまった汚れを落とすことが大切です。

力まかせにゴシゴシ磨いても汚れは落ちません。歯ブラシの毛先を歯ぐきの境目に軽く当て、小刻みに動かすバス法など、歯ぐきを傷つけずに効果的に磨ける方法を取り入れましょう。

さらに、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、歯と歯の間の汚れもきれいにできます。

食生活を見直す

口の中の健康と食事は、深い関係があります。偏った食事や甘いものの摂りすぎは、歯周病の原因になります。

ビタミンCは歯ぐきの健康を保つために欠かせない栄養素です。また、カルシウムは歯や骨を丈夫に保つ働きがあります。野菜や果物、乳製品、魚などをバランスよく取り入れましょう。

一方で、砂糖を多く含む食品や甘い飲み物の摂取が多いと、口の中で細菌が増えやすくなります。そのため、できるだけ摂取量を減らすことが推奨されます。

さらに、よく噛んで食べることで唾液がたくさん出るようになります。唾液は、口の中をきれいに保ち、歯周病菌の増殖を抑える役割があります。

ストレスを管理する

ストレスがたまると、体の免疫力が低下して、歯周病が悪化しやすくなります。

私たちの体はストレスを感じると、ホルモンのバランスが崩れたり、睡眠の質が低下したりして、細菌に対する抵抗力が弱まることがあります。歯周病は細菌によって引き起こされる病気なので、免疫力が低下すると炎症が広がりやすくなるのです。

また、ストレスが原因で歯ぎしりや食いしばりの癖が出る人も多くいます。これらの癖は、歯や歯ぐきに強い力がかかるため、歯周病の悪化につながることがあります。

ストレスをうまくコントロールするためには、自分に合ったリラックス方法を見つけることが大切です。軽い運動をしたり、音楽を聴いたり、好きなことに集中する時間を持つことで、心と体のバランスを整えやすくなります。

禁煙する

喫煙は歯周病の大きなリスク要因の一つです。タバコに含まれる有害物質は、血流を悪化させて歯茎の免疫機能を低下させ、炎症を悪化させます。そのため、喫煙者は非喫煙者に比べて、歯周病の進行が早く、治療の効果も出にくい傾向があります。

禁煙によって歯茎の血行が改善され、治療の成果も得られやすくなります。歯周病の進行を抑えるためには、まずは禁煙を真剣に検討することが大切です。

定期的に歯科検診を受ける

歯周病は、初期のうちは自覚症状が少ない病気です。そのため、自分では気づかないうちに進行していることもあります。

歯科医院での定期検診では、歯ぐきの状態や歯石の付着、歯のぐらつきなどをチェックしてもらえます。歯周病の早期発見・早期治療につながるだけでなく、正しい歯みがき方法や生活習慣のアドバイスを受けられる点もメリットです。

3か月から半年に1回のペースで歯科検診を受けることで、歯周病のリスクをぐっと減らすことができます。

まとめ

歯周病予防で歯磨きをする女性

歯周病が重度の状態にまで進行すると、歯ぐきの腫れや出血といった軽い症状にとどまらず、歯を支える骨が失われて歯が抜ける可能性があります。また、歯だけでなく、全身の健康状態にも関わることがわかっており、放置することは非常に危険です。

治療には、歯石の除去だけでなく、外科的な処置が必要になります。そして、治療が終わったあとも、再発を防ぐために毎日のケアを見直し、歯科医院での定期的なチェックを継続することが欠かせません。

歯周病は目立った自覚症状が少なく、気づかないうちに進行することが多いですが、正しい知識と日頃の習慣によって進行を防ぐことは可能です。大切な歯を守るために、今できることから少しずつ取り組んでいきましょう。

歯周病の症状にお悩みの方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。

当院のホームページも、ぜひ一度ご覧ください。

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