こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。

ワイヤー矯正は、歯並びや噛み合わせを整えるための代表的な矯正治療です。見た目の改善だけでなく、発音や咀嚼の機能向上にもつながるメリットがありますが、その一方で、矯正装置によって歯磨きが難しくなるという問題もあります。
ブラケットやワイヤーに食べかすが溜まりやすく、しっかり磨かないと虫歯や歯周病、口臭などのトラブルを引き起こす可能性があります。美しい歯並びを手に入れるだけでなく、健康な口腔環境を維持するためには、毎日しっかりと歯磨きをすることが欠かせません。
今回は、ワイヤー矯正中に歯磨きを怠るリスクや、効果的な歯の磨き方、使用が推奨されるケアグッズについて詳しく解説します。ワイヤー矯正を検討されている方やワイヤー矯正中の方は、ぜひ参考にしてください。
ワイヤー矯正とは

ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を装着し、それらを金属製のワイヤーで連結して、歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。歯科矯正のなかで最も実績のある治療法で、複雑な歯並びにも対応できることが特徴です。
治療期間は患者さんの歯並びなどによって異なりますが、おおよそ1年半から3年程度が目安とされています。
ワイヤー矯正は高い治療効果が期待できる反面、装置が常に口腔内にあるため、食べかすが詰まりやすく、歯磨きが難しくなるという側面もあります。そのため、矯正中は今まで以上に丁寧に口腔ケアをすることが大切です。
ワイヤー矯正中に歯磨きを怠るリスク

次に、ワイヤー矯正中に適切な歯磨きを行わない場合にどのようなリスクがあるのかを解説します。
虫歯や歯周病になるリスクが高くなる
矯正装置を装着すると、歯と装置の間に食べかすやプラーク(歯垢)が溜まりやすくなります。
特にワイヤーやブラケットの周辺は、歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりがちです。この状態を放置していると、虫歯や歯周病の原因菌が繁殖し、歯や歯茎に悪影響を及ぼします。
また、矯正中に虫歯や歯周病の治療が必要になった場合、装置を一時的に外すことになるため、治療期間が延びる可能性もあります。健康な歯を維持しながら美しい歯並びを手に入れるためには、日々の歯磨きを怠らないことが極めて重要なのです。
口臭が悪化する
ワイヤー矯正中は、口腔内に汚れがたまりやすくなるため、口臭の原因にもなります。
とくに、歯とブラケットの間に食べかすが残ったままになっていると、細菌が繁殖して悪臭を放つことがあります。本人は気づかなくても、周囲の人が不快に感じて、対人関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
口臭対策としても、正しい歯磨きの習慣は欠かせません。舌の清掃やマウスウォッシュの併用も効果的ですが、やはり基本となるのは丁寧な歯磨きです。
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方

続いて、実際にどのように歯磨きを行えばよいのか、具体的な方法をご紹介します。
矯正装置周辺を意識しながら磨く
ワイヤーやブラケットの周辺は、食べかすや歯垢がたまりやすいため、特に意識して丁寧に磨く必要があります。
歯ブラシの毛先を斜め45度に当て、小刻みに動かして汚れを落としましょう。また、装置の上下からブラシを当てることで、見落としがちな部分の清掃も効果的に行えます。
通常の歯磨きよりも時間がかかるかもしれませんが、これを怠ると虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。
食後は必ず歯磨きを行う
食事をすると、ワイヤーやブラケットに食べかすが付着しやすくなります。これを長時間放置すると、細菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。そのため、食後はすぐに歯磨きをして、口腔内を清潔な状態に保つことが重要なのです。
外出先で歯磨きが難しい場合でも、うがいをするだけでも一定の効果がありますが、できる限り携帯用の歯磨きセットを持ち歩き、早めのケアを心がけましょう。
順番を決めて磨く
毎日の歯磨きで磨き残しをなくすために、あらかじめ磨く順番を決めておくとよいでしょう。たとえば、右上の奥歯から始めて前歯を通り、左上へ、そして下の歯も同じように順番に磨いていくと、どこを磨いたかわかりやすくなります。
矯正装置をつけていると、いつもと感覚が違ってどこを磨いたのか曖昧になりがちなので、自分なりのルールを作っておくと安心です。習慣化すれば、時間がないときでも効率よくしっかり磨けるようになります。
鏡を見ながら磨く
装置がついていると、自分では磨いたつもりでも実際には汚れが残っていることがよくあります。そのため、鏡を見ながら磨くことで、目視で汚れを確認しながら丁寧に磨くことが可能になります。
特にブラケット周辺や歯の裏側は見落としやすいため、鏡を使うことで意識が高まり、磨き残しを減らすことができます。
夜寝る前は念入りに歯磨きを行う
夜寝ている間は唾液の分泌量が減少し、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、就寝前の歯磨きは1日のなかでも特に重要です。
装置の周辺に汚れが残っていないか確認しながら、時間をかけて丁寧に磨きましょう。また、タフトブラシや歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用することで、歯ブラシの毛先が届きにくい装置の周辺や歯と歯の間などに付着した汚れも効果的に除去できます。
ワイヤー矯正中の歯磨きに使用したいアイテム

ここでは、ワイヤー矯正中に使用が推奨される歯磨きグッズをご紹介します。これらを上手に活用することで、より効果的に口腔ケアを行うことができます。
矯正用歯ブラシ
矯正用歯ブラシは、ワイヤーやブラケットがついた歯に対応するように設計された特別な歯ブラシです。
ブラシの中央部分がくぼんでおり、装置のまわりを包み込むように磨けるのが特徴です。通常の歯ブラシよりも細かく設計されており、装置の隙間や歯と歯茎の境目にしっかりとフィットします。
矯正治療をしている間は、通常の歯ブラシよりもこのような専用のものを使うことで、効率よく清掃ができ、虫歯や歯周病のリスクを低減することができます。
タフトブラシ
タフトブラシは、先端が小さく毛束がコンパクトにまとまった歯ブラシで、ワイヤー矯正中の歯磨きに使用が推奨されるアイテムのひとつです。
特に、ブラケットの周囲や奥歯の裏側、歯と歯茎の境目など、通常の歯ブラシでは届きにくい細かい部分の清掃に効果を発揮します。矯正装置が複雑に入り組んでいる場合でも、タフトブラシならピンポイントで汚れを落とすことができ、磨き残しを防ぐのに役立ちます。
歯ブラシの補助的な道具として、毎日の歯磨きに取り入れることで、虫歯や歯周病の予防にもつながります。力を入れすぎず、やさしく丁寧に動かすことがポイントです。
デンタルフロス
矯正中であっても、歯と歯の間の汚れはしっかりと除去する必要があります。デンタルフロスはそのための有効なアイテムですが、ワイヤーが邪魔をして使いにくいと感じる方も多いです。
そこで使用が推奨されるのが、フロススレッダーといった矯正専用の補助具です。これを使えば、ワイヤーの下を通してフロスを通し、歯間の汚れをスムーズに取り除くことが可能です。毎日のケアに取り入れることで、歯周病や虫歯の予防に大きな効果を発揮します。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、歯と歯のすき間や装置の周囲に入り込んだ食べかすを効率よく除去するためのアイテムです。サイズも複数あり、自分の歯列に合った太さを選ぶことが大切です。
ワイヤー矯正中は、歯の間やブラケットの周囲に汚れが溜まりやすいため、歯間ブラシを使うことで清掃が一層効果的になります。
ただし、使い方を誤ると歯茎を傷つけるおそれもあるため、やさしく丁寧に扱いましょう。毎日のケアに取り入れることで、清潔な口腔環境を維持できます。
マウスウォッシュ
歯磨きの仕上げにマウスウォッシュを使うことで、口腔内全体の除菌効果を高めることができます。特に矯正中は磨き残しが起こりやすいため、マウスウォッシュで口の中を洗い流すことで、虫歯菌や歯周病菌の繁殖を抑える効果が期待できます。
あくまで補助的な役割ではありますが、習慣として取り入れることで、口腔内をより清潔に保つことができます。
携帯用歯磨きセット
外出先や学校、職場でも歯磨きをしたい場合、携帯用の歯磨きセットは非常に便利です。小型の歯ブラシ、コンパクトな歯磨き粉、場合によってはミニサイズのマウスウォッシュなどが一緒になっているものもあります。
食後にすぐ歯磨きができる環境を整えておくことは、矯正中の口腔ケアにおいて非常に大切です。また、専用ポーチに入れて持ち歩けば、どこでも手軽にケアができ、歯の健康を守ることができます。
まとめ

ワイヤー矯正は、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせの改善にもつながる大切な治療です。
しかし、装置があることによって日々の歯磨きが難しくなり、虫歯や歯周病、口臭などのリスクが高まるという課題も抱えています。矯正中はこれまで以上に丁寧に口腔ケアを行うことが重要です。
美しい歯並びを手に入れるだけでなく、健康な口元を保つためにも、今日から意識して丁寧に歯磨きを行いましょう。
矯正治療を検討されている方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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