こんにちは。埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」です。
歯周内科治療は、薬を服用して歯周病の細菌を取り除いて治療する方法です。原因となる菌に直接アプローチできるため、外科処置を避け再発のリスクを下げられるメリットがあります。
しかし「歯周内科治療って自分には必要なの?」「どのような流れで治療するの?」など、疑問をお持ちの方もいるでしょう。
この記事では、歯周内科治療が必要となるケースや治療の流れ、治療にかかる費用について解説します。メリットやデメリットもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
歯周内科治療とは
歯周内科治療とは、抗生物質や抗菌薬を用いて、歯周病の原因となる細菌を取り除く治療です。従来の歯周病治療では、歯周ポケットに溜まった細菌を専用器具で清掃して減らします。重症度が高い場合は、歯茎を切開して汚れを取り除かなければなりません。
一方で、歯周内科治療では、顕微鏡やPCR検査によって原因菌を特定し、細菌の種類に応じた薬を服用します。原因菌が増えるのを抑制し、除菌することが可能です。
歯周内科治療が必要となるケース
歯周内科治療が必要となるケースは、以下のとおりです。
歯周病の初期症状がある
歯茎の痛みや腫れなど、歯周病が疑われる場合は早めに歯科医院で診てもらいましょう。早期に歯周内科治療を開始すれば、歯周病の進行を抑えられます。
歯がぐらぐらとしている
歯がぐらぐらとしている場合、歯周病が進行していることが考えられます。進行すると歯が抜け落ちる恐れがあるため、すぐに治療が必要です。
歯周病がなかなか治らない
多くの歯科医院では、歯茎と歯の間を清掃し、歯周病菌を除去する歯周基本治療を行います。
しかし、症状が改善しない場合もあります。この際、原因菌を除去できる歯科内科治療が有効な場合があります。
何度も歯周病を繰り返している
歯周基本治療を行って一時的に症状が改善しても、残っている歯周病菌が再び増殖し再発するケースは少なくありません。歯周内科治療は、歯周ポケットの奥深くに残った細菌に対しても効果が期待できるため、再発リスクを抑えられます。
歯周病菌による口臭が強い
歯周病になると、歯の根元に膿が溜まってガスが発生し、強い口臭が発生する場合があります。膿が溜まるのは、細菌が繁殖しているためです。薬剤を服用すると菌を抑制でき、口臭を改善できる場合があります。
歯周内科治療の流れ
歯周病内科治療は、一般的に以下の流れで行われます。
カウンセリング・問診
カウンセリングでは、歯周病の症状をくわしく聞きます。口の中をチェックし、歯茎の腫れや出血の程度、口臭など、歯周病の進行度をチェックします。
検査
位相差顕微鏡やPCR検査を用いて、細菌の種類や数を特定し治療計画を立てます。必要に応じて、レントゲン撮影や血液検査も行う場合があります。
抗菌剤の服用
細菌の種類に応じて抗生物質や抗真菌薬を処方し、3日間程度服用します。1週間程度で歯茎の腫れや痛みがおさまるケースが多いです。
専用の歯磨き剤やうがい液を処方し、使用してもらう場合もあります。
歯石・歯垢を除去
薬を服用し始めてから1〜2週間後、菌を除菌できているか確認するために、位相差顕微鏡やPCRで再度検査を行います。除菌できているのを確認した後、歯と歯茎の間に溜まっている歯石や歯垢を除去します。
メンテナンス
歯周内科治療後は、再発していないかチェックするための検査やクリーニングを行います。患者さまの口腔内の状態によって異なりますが、1〜3ヶ月に1回のペースで受診するよう勧めることが多いです。
自宅でも歯磨きやデンタルフロスを使い、歯周病が再発しないようセルフケアを行うことが大切です。
歯周内科治療の費用と治療期間
ここからは、歯周内科治療の費用と治療期間について解説します。
費用
歯周内科治療の費用の相場は、3万円〜12万円程度です。基本的に保険適用外となり、歯科医院が独自に料金を設定します。治療前の検査から薬剤の処方、治療後の検査まで含まれている場合や、項目ごとに料金が分けられている場合など、料金の決め方も医院によって違います。
ただし、スケーリングやルートプレーニングなど従来の歯周病治療で行われている処置は、保険が適用される場合もあります。スケーリングは歯の表面の歯石を取り除く処置、ルートプレーニングは歯周ポケット内部の歯石を取り除いて歯の根元をなめらかに整える処置です。
原因菌を特定するための検査や、抗生物質の処方は自由診療となります。口腔内の状態によっても料金は異なるため、カウンセリングで総額を相談しましょう。
治療期間
歯周内科治療の治療期間は、2週間〜1ヶ月程度です。歯周病の重症度によっても異なりますが、3〜5回程度の通院で完了することが多いでしょう。
歯周内科治療のメリット・デメリット
ここでは、歯周内科治療のメリット・デメリットを確認しましょう。
歯周内科治療のメリット
歯周内科治療のメリットは、以下のとおりです。
痛みが少ない
歯周内科治療は、内服薬を基本とする治療です。重症度の高い場合を除き、切開や縫合などの外科的な処置は行いません。そのため、治療に伴う痛みを抑えられます。
歯科医院での処置が苦手な方や、痛みを少なくしたい方に選ばれています。
再発のリスクを下げられる
歯周内科治療は、位相差顕微鏡やPCRを用いた検査で原因菌を特定し、抗生物質や抗心筋薬を使って原因となる菌に直接アプローチします。従来の歯周病治療では物理的に菌を取り除くため、取りきれなかった場合に再発するリスクが高いです。
一方で、歯周内科治療は原因菌を抑制するため、再発リスクを下げられます。
口臭を改善できる
歯周病が悪化すると、口臭が発生します。歯周ポケット内で細菌が繁殖し、臭いのあるガスを放つためです。歯周内科治療を行うと細菌を減らせるため、口臭の改善効果も期待できます。
短期間で歯周病を治せる
短期間で歯周病を治せるのもメリットです。従来の歯周病治療の場合、重症度にもよりますが2〜3ヶ月程度、重症例なら3ヶ月以上かかります。
一方で、歯周内科治療の場合は、1週間程度で痛みや膿などの症状がおさまることがほとんどです。治療が完了するまでの期間も、2週間〜1ヶ月程度と短いです。
歯周内科治療のデメリット
歯周内科治療のデメリットは、以下のとおりです。
費用が高額になりやすい
歯周内科治療には、基本的に保険が適用されません。全額自己負担となるため、費用が高くなる傾向にあります。
ただし、歯科医院によっては、スケーリングやルートプレーニングなど、一部保険が適用される場合もあります。治療開始前に確認しておきましょう。
治療できない場合がある
歯周内科治療は、薬剤を服用する治療法です。薬剤アレルギーのある方や、妊娠中の方など、人によっては歯科内科治療が受けられない場合もあります。
抗生物質を服用してアレルギー症状を起こしたことのある方や、現在服用中の薬がある方は、治療前に相談しましょう。
効果が十分に得られない場合がある
重度の歯周病の場合では、抗生物質の服用だけでは治療できない場合があります。すでに歯が大きくぐらついているケースでは、抜歯が必要となるケースが多いです。
また、口腔状態や菌の種類によって、薬の効果は異なります。薬を服用しても症状が改善しない場合は、ほかの治療法が検討されるでしょう。
セルフケアが必要である
歯周内科治療を行っても、薬を服用するのみで歯磨きができていなければ、再発のリスクは高くなります。治療後も健康的な状態を保つには、普段のブラッシングが重要です。
普段から歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを用いて口腔内を清潔に保ち、定期的に歯科医院でクリーニングを受けましょう。
まとめ
歯周内科治療は、原因菌を特定し抗生物質や抗真菌薬を服用する治療法です。切開や縫合といった外科処置を行わないため、痛みを抑えながら歯周病の根本から改善できるメリットがあります。
歯周ポケットに潜んでいる歯周病菌にも効果が期待できるため、なかなか改善しない方や、再発を繰り返している方にも選ばれています。
歯周内科治療が可能かどうかは、患者さまの状態によって異なります。歯科内科治療を検討されている方は歯科医院で相談してみてください。
歯周内科治療を検討されている方は、埼玉県川口市、「東川口駅」より徒歩8分にある歯医者「河野歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者様の求める治療を実現することを第一に考えて診療を行っています。虫歯・歯周病治療だけでなく、予防歯科や審美歯科、矯正治療など、さまざまな治療に力を入れています。
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